人生100歳の春を迎えよう

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高齢化社会の中で、「一生青春」などとスローガンを掲げて、元気に活躍する高齢者を多くみかけますが、実際に、人間を発達心理学的な学問の観点からみてみると、人間が精神的な熟成度を増し、そのピークを迎えるのは、60歳であると唱える学者さんもいるようです。

身体的なピークとは裏腹に、精神的な成熟度は、ずいぶん遅い春であると感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、昨今は、超高齢化社会を背景に、人生100歳と言われる中、人々の健康ブームに火がついているようにもみえます。○○式体操、○○に効くサプリ、○○に良い栄養補助食品など、多くの皆さんの健康をサポートするグッズが巷に溢れています。

そのような社会的健康ブームの中で、身体的なピークではなく、精神的なブームが60歳というのは、なんだか信じられるような、信じられないような気分でもあります。精神面でも成長期、成熟期、老年期などに分類され、身体的なそれとは異なる独自の発達スピードがあるようなのです。身体と精神の発達スピードや、その成熟時期が異なるとは、なんだか不思議な感覚がしています。

思えば、身体的な成熟度は、身体の見た目や日常の感覚において、そのピークをなんとなく伺い知る事ができますが、精神的なピークは、身体的なピークと生まれてからずーと、同じ路線を突き抜けているものなのだと考えていました。精神的な成熟期が、60歳であるとなると、なんだか、楽しい老後が待っているのかもしれないなどと考えてしまいました。人生100歳、良いものかもしれませんね。